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FAQ(よくあるご質問)

- 建物の賃貸借契約の期間は、何年でも自由に決めて良いのでしょうか?
土地建物を貸したり借りたりすることを「借地・借家契約」といいます。これを法律的には「貸借契約」と呼んでいます。この「貸借契約」には2種類あって、それは
- 貸主に賃料を払う場合の「賃貸借契約」と、
- 借主が賃料を払わないで無償で借りる場合の「使用貸借契約」です。
借家法は「賃貸借契約」を保護するものであり、「使用貸借契約」には特別の保護はありません。
また、民法は
- (1)所有権絶対の原則(但し、公共の福祉による制約あり)、
- (2)契約自由の原則、
- (3)過失責任の原則の三大原則に基づいております。
契約自由の原則に関する契約は13種類に分類されていて、賃貸借契約については民法601条以下に書かれています。
そこで民法第604条によりますと、契約期間は最長20年です。一方借地借家法第29条によりますと、1年未満の期間を定めても期間の定めのないものと見做されますので、即ち、賃貸借契約の期間は1年以上20年以内と解釈されております(6ヵ月以上、20年以下という考え方もあります)。
限定された短期間で建物の賃貸借をなしたるときは、一時使用の借家といっており、契約は「一時使用賃貸借契約」を結びます。判例通達では最長5年が目安となっております。この「一時使用賃貸借契約」は借地借家法第40条により借地借家法の適用を原則として受けません。

- 契約期間更新の際、更新料は払わなければならないでしょうか?
先ず契約更新料の説明の前に、契約期間の更新についてお話します。
借地借家法第26条第1項は「建物の賃貸借について期間の……云々」と規定してあります。これが法定更新の規定です。
貸ビル契約においては、この条項を一般的に「自動更新」という表現で規定しています。これは、約定期間の到来つまり契約期間満了に当り、いちいち煩雑な更新手続きをとらないという考え方に立ったものです。
これに対し、契約期間満了の際、新たな条件を提示して、合意に達し更新することを合意更新と呼んでおります。
そこで、契約期間満了に当り契約更新の際、貸主から請求される一時金の更新料のことですが、更新料を払うか払わないかは、貸主と借主と合意の基づくものと見ます。
原則として、更新料は法的に払う必要のないものです。けれども、貸主の利益を考えなければならないときもあるので、私たちは更新料を契約で約束したものについては払わなければならないものであるとし、契約で約束のないものについては払う必要がないという考え方をしております。
契約で更新料を支払うことになっている場合は、更新料を支払わないことを理由に支払催告の上、契約を解除することが出来ます。(若干の例外はあります。)
なお、私たちは当初の契約時に約束した更新料については、権利金に当ると解釈しております。

- 契約の解約予告は、貸主側予告はどのビルも6ヵ月前予告で、借主側予告はビルによって、6ヵ月前、3ヵ月前などと違いますが、法律はどうなっていますか?
民法第617条及び第618条では「解約期間ノ申シ入レハ、当事者ハ何時ニテモ解約ノ申シ入レヲ為スコトヲ得……云々」と規定しており、規定なき場合、建物の賃貸借は3ヵ月前の解約申し入れです。
他方、借地借家法第27条1項によりますと、賃貸人は6ヵ月前に解約を申し入れることを要すと規定しております。
ご承知のように、民法は一般法であり、借家法は特別法であり、特別法は一般法に優先します。賃貸人側は解約予告6ヵ月前より短縮することは出来ません。
また、賃借人側の解約予告については、民法の規定に拘らず当事者間で自由に協議し決定することが出来ると解釈されております。
なお、借家法は賃借人を保護することを主旨としておりますが、営業用ビルの賃貸借契約の場合、当事者は力関係においても対等で、契約は商行為となるのが原則であると考えます。
従って、当事者の解約予告の期限の利益については、借家法を遵守した範囲で、誠実信義の原則及び契約の自由の原則に立ち決定すべきです。

- 賃料は契約更新時でなければ改定出来ないのでしょうか。その場合事前の予告が必要なのでしょうか?
賃料の増減請求権は形成権であるといわれています。形成権とは、権利者の一方行為により、一定の法律行為の変動を生ぜしめる権利で、可能権ともいわれています(例えば取消権・解除権など)。
従って当事者の一方から、賃料請求の意思表示をすれば、相手方の承諾なくとも法律上当然効果が生じますが、相手が承諾しないために訴訟などに持ち込まれないよう、誠実に話し合うことが最も重要です。
また、賃料の改定は契約更新時でないと出来ないと錯覚されている方がおられます。更には、契約期間の更新と同一に、事前6ヵ月前とか3ヵ月前などの予告が必要と思っている方がおられます。
しかし、借地借家法第32条では、改定の条件が整っていますと、契約期間内、いつでも賃料改定が出来るとあります。
なお、賃料改定に当たっては、近隣ビルの実質賃料の変動比較など、また賃借人の寄与率をどう勘案するかなどの検討が必要です。賃貸人賃借人とも、改定に当っては新規賃料と継続賃料の設定の考え方は全く違うことを認識すべきと思います。
敷金は、マンション・アパ−ト・ビルなどの建物賃貸借契約の全般に渡って、賃借人が賃貸人に対し、債務補償担保として差し入れるものとして使われます。保証金も一般的には、主としてビルの賃貸借契約の際、敷金と同様に賃借人が賃貸人に対し債務補償担保として差し入れるものとして使われております。
このように敷金・保証金は、将来発生することの予想される、賃借人の債務、例えば家賃支払債務、家屋毀損等の用方違反による損害賠償、債務等の根担保として、同じような意味のもとに授受されております。
しかし、保証金と敷金は違います。敷金については、建物賃貸借契約に際し債務補償担保として、法的に位置付けらておりますが、保証金については貸主によってその預かり方、返還方法がまちまちで、商慣習的なものと見做されております。そして、法的には当事者間の金銭消費貸借と解釈される場合が殆どです。
そこで、敷金と保証金の違いとしては、次のことが上げられます。
- 賃貸人の所有者の地位が変わった場合、敷金は債務保証担保として、新所有者にひきわたされたか否かを問わず、原則として新所有者に引き継がれます。
しかし、保証金は必ずしも引き継がれるとは限りません。むしろ引き継がれないケ−スが殆どであると認識すべきであります。 - 契約期間満了又は契約を解約したときに、償却費として保証金・敷金から未払金がなくとも、保証金の何パーセントまたは、敷金から賃料の何ヶ月とかを差し引くことは、保証金の場合は金銭消費貸借と見做され法的に認められますが、敷金の場合差し引くのは問題がある、とだけの説明に留めさせていただきます。

- 貸主が契約を解除する場合は、限られた条件のみと聞いていますが説明して下さい。
借地借家法の適用を受ける賃貸借において、賃貸人が契約解除の申入れをするには、借地借家法第28条に次ぎのような「正当事由」が存することを要すると規定しております。
貸主側の事情による場合として
- 賃貸人側の事情として、貸主側の居住のために使用する必要に余程切迫した事情があるとき。
- 建物が朽廃、滅失したとき。
借主側の事情による場合として
- 借主としての賃料債務の不履行が2ヵ月あるとき。
- 借主が借家権を無断譲渡・無断転貸したときです。
- 借主が用途を無断変更したとき。
- 信頼関係が失われるような行為を賃借人がしたとき。
借地借家法は借主を保護する法律ですが、それはあくまで借主が義務を果たしている場合であって、賃貸借契約で賃料を払わない借主まで保護しているわけではありません。
なお、賃借人側の事情によって契約を解除する場合は、民法第541条により催告が必要です。
この正当事由に関連し「建物賃貸借契約」に通常規定されている「禁止事項」「契約解除」について次に解説いたしますと
- 譲渡または転貸の制限
民法第612条1項[賃借人ハ賃貸人ノ承諾ニ非サレハ其ノ権利ヲ譲渡シ又ハ賃借物ヲ転貸スルコトヲ得ス]と規定しています。この規定に違反しますと有力な解除事由となります。 - 第三者同居の制限
民法第612条2項[賃借人カ前項ノ規定ニ反シ第三者ヲシテ賃借物ノ使用又ハ収益ヲ為サシメタルトキハ……云々]とあり、前項同様解除事由となります。賃借名義人以外の同居及び、在室名義などの事実があった場合は、黙許とならないよう、即刻抗議などの注意が必要となります。 - 居住の禁止
居住の禁止については、貸ビルの殆どが例外なくこの規定を設けています。
テナント側に居住権を与えないとの趣旨です。 - 貸室用途の制限
民法第594条1項[貸主ハ、契約又ハ其目的物ノ性質ニ因リテ定マリタル用法ニ従ヒ其物ノ使用及ヒ収益ヲ為スコトヲ要ス]の規定は賃貸借においても準用することになっています(民法616条)。 - その他の契約の解除
賃借人に、禁治産の宣言があったとき、契約を解除するときてされております。法人の解散の場合は、清算手続が完了するまでは、賃貸借契約はなお存続するものと解すべきであるとされ、また倒産しただけでは解約請求事由とならず、破産宣告を受けて初めてそれが可能になるとされています。(民法第621条)

- 入居中の修繕費の負担区分について、法律に規定がありますか?
一般原則として、民法第606条[賃貸人ハ、賃貸物ノ使用及ヒ収益ニ必要ナル修繕ヲ為ス義務を負フ]として賃貸人の修繕義務を規定しています。
一方、この修繕義務は民法第615条[賃借人の通知義務]であり、賃借人は修繕個所を発見したときは、遅滞なくこれを賃貸人に通知する義務を負うものとされています。特約により賃貸人がこの義務を免れることもできます。これは賃借人としても、借家法第37条にいう、いわゆる賃借人に不利な特約とならず、したがって特約は無効とはならないと思われます。

- 善管義務とはどこまでの責任を問われるのでしょうか?
善管義務とは、その人の属する職業や社会地位などに応じて、普通に要求される程度の注意義務をいいます。民法が通常要求している注意義務であって、この義務を欠けるとき過失があったと判断され、その過失の程度により責任が問われます。(民法第400条及び827条)

- 原状回復について、その責任範囲を説明して下さい。
先ず、借主の収去権と収去義務について、民法第598条は【借主ハ、借用物ヲ原状ニ復シテ之ニ付属セシメタル物ヲ収去スルコトヲ得】としています。
この規定は使用貸借の場合でありますが、民法第616条はこれを賃貸借の場合にも準用することとしております。また、この規定は、権利だけについて定めていますが、借主は同時に収去義務を負担します。即ち賃貸借が終了し、貸室の明け渡しの返還に当たってテナントは、建物に付加したものは原則として、すべてこれを収去しなければならないことになり、このテナント側にとっての収去義務はビルオーナー側にとって原状回復請求権となります。
よって原状回復は、原状回復義務のある場合の付加物の撤去運搬費用、及びそれに伴いビル自体に与えた損傷個所の修理費用など一切を、テナントの費用で自力をもって付加物を取り除き、損傷個所を修復することができます。
また、その費用をテナントから預かっている保証金や、敷金のうちから支払うこともできます。

- 造作買取請求権について説明して下さい。
借家法第33条は「建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した……略……その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。」と規定しています。この規定は、
- 借家人に対し投下資本の合理的回収をはかる。
- 同時に建物の客観的価値を増加させているような「造作」について、これを 建物から取りはずすことによって生ずる社会経済的浪費を防止する。
ことの2つを目的とされています。
但し、借地借家法第33条は、旧借家法第5条とは異なり、強行規定ではありませんから、賃借人に造作買取り請求権を放棄させているのが殆どです。

- 必要費、有益費などの費用償還請求権について説明して下さい。
民法第608条第1項は、必要費償還請求権、第2項は有益償還請求権についての規定しており、必要費とは維持、修理、保存などの費用、とくに修繕費に対応するものとされ、有益費とは物を改良し物の価値を増加する費用、例えば借家人の前に照明灯を設置した費用や、道路をコンクリートにした費用などを差します。
そこで、貸ビルにおいての必要費ですが、
- 部分貸しの場合は、ビル側が必要費を支出するのが通例です。建物の一括貸しの場合などには、テナントが雨漏りや設備故障などに際して、応急処理や修理を行うケ−スが多く、その場合の費用について考えられます。
- しかし、この償還請求権には民法第600条の除斥期間が1年内であること。
- 民法の修繕費の負担についての規定は、強行規定でないこと。
- 借地借家法第30条に違反とみなされないことに留意して下さい。

- 損害賠償と償債務不履行について説明して下さい。
損害賠償とは、損失補償義務損害を受けた者に対し、一定の場合に原則として金銭でその損害を賠償して、損害のなかったのと同じ状態にすることです(民法第415条、417条)。
損害賠償は、法律行為とくに契約に基づいて生ずる場合と法律に基づいて生ずる場合とがあり、後者の主要なものは1. 債務不履行に基づくものと2. 不法行為に基づくものとがあります。
債務不履行とは、債務者が正当な事由がなく、債務者の本旨に従った給付をしないことで、次ぎの3つの場合があります。
- 履行が可能なのにも係わらず期限までに履行しないこと。即ち、履行遅滞。(民法第412条)
- 履行が不能となって履行しないこと。即ち、履行不能。(民法第415条)
- 履行がされてもそれが不完全のこと。即ち、不完全履行。(民法第415条)
そして、この債務不履行の場合に、一種の制裁金として債務者が債権者に支払うべきものとして、予め約した金銭支払(違約金)が通常あります。
民法第420条を参照してください。

- 連帯保証と保証の違いについて説明して下さい。
現実になされる保証は、そのほとんどが連帯保証です。連帯保証債務も保証債務なのでありますから、主債務に対して附従性および随伴性を有します。
しかし、主債務者と連帯して、保証人の負担する債務が連帯債務にほかならないから、補充性がなく連帯保証人は、催告検索の抗弁権を有しません。
この点が、通常の保証と異なります。

- 管轄裁判所を契約書で定めるのはどうしてでしょうか?
万一、訴訟問題が生じたときのことを考え、民事訴訟法第25条1項による「当事者ハ、第1審二限リ合意ニ依リ管轄裁判所ヲ定ムルコトヲ得」に基づき、合意管轄裁判所を明示します。物件所在地の所轄裁判所を定めるのが一般的です。
- FAQ(よくあるご質問)
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東京都知事登録 第51870号 - 特定建設業
東京都知事許可(特-12)第109052号 - マンション管理業
国土交通大臣(1)第031689号 - 警備業
東京都公安委員会認定第27号




